独立する際には、2つの手段があります。個人事業主登録するか、会社を設立するかです。状況に応じて、どちらの手段をとるべきかについて解説します。
当然のことながら細かい違いはたくさんありますが、特に重要な違いは下記4つです。
①責任範囲
何かあった時責任がどこに帰属するのか
【個人事業主】
個人に帰属します。
【会社】
会社に帰属します。
②利益がでていなくてもかかるコスト
【個人事業主】
個人事業主登録するだけであれば費用はかかりません。
【会社】
・登記費用6万円程度(設立時のみ)
・税金5万円程度(毎年)
③利益がでてきたらかかる税金
ざっくりですが、利益400万を超えだすと法人の方が税金が安くなります。
④体裁・信頼
個人事業主だから取引できないという企業は減ってきていると思いますが、取引先が取引するかどうかを決める重要な要素として、その会社の信頼があり、会社形態の方が信頼が増します。個人でもメディア露出がたくさんあって、実績がたくさんある場合は気にする必要はないかと思います。
つまり、
独立して、何をするかにもよりますが、大企業など、取引先の体裁・信頼を気にする相手と取引をする場合は、まず間違いなく会社形態の方がいいでしょう。
やはり個人よりも会社の方が信頼が増すというのはあります。
次に、大企業を取引先にしない場合、つまり、そこまで表面上の体裁・信頼を気にしなくてもいい場合は、責任範囲が重要です。
例えばですが、webの受託開発を個人で請け負って、その開発物に過失があって、その開発物によって、発注元が損害を被った場合、その請求金額が1,000万円だとしましょう。
そのお金を個人で払えますか?その場合、もし会社として仕事を受けていたなら(会社は倒産してしまうかもしれませんが)1,000万円を支払う必要は法律上はありません。(もちろん、だからといって、ほんとに払わないかどうかはその金額とその人と発注元との関係にもよるとは思いますが)
つまり、もし万が一あった時に損害賠償が発生する可能性がある商売(主に開発関連だと思います)の場合は、会社にしたほうがいいと思います。
そうでなくて、コンサルティングなど、損害賠償などということにほぼほぼならないであろうビジネスをやる場合は、コストがかからない分、個人事業主のほうがいいかと思います。
さらにまとめると
①体裁・信頼気にする?
する場合→会社
しない場合→会社or個人事業主
②損害賠償責任を負う場合がある(金額が高い)
高い場合→会社
低い場合→個人事業主
③(個人事業主で始めた場合)利益がでてきたら会社形態に変更する。
ということになりますね!
以上、株式会社にするか、合同会社にするかに関しては、こちらの記事を参考にしてくださいね。